はじめに
「KPI管理」とはどんなものかイメージがつくでしょうか?
実際に業務を実施している人でさえ、自社の方法しか把握していないことが多いです。
そのため、転職しても再現性が必ずしもある業務ではないと言えます。
当社は多くの会社で実務を経験しているので、今日はそのノウハウを公開しようと思います。
KPI管理とは
KPI管理を説明するには、まず「KPI」と「KGI」の違いについて知っていただく必要があります。
よく混同して理解されている方がいらっしゃるので、ここで解説させていただくと
KGIが「売上高」や「営業利益」など、PLやBSの決算に直接的に影響するものを指します。
対して、KPIは「契約継続率」、「新規顧客数」及び「社員数」などのKGIの達成のための重要な非財務要素を言います。
KPI管理は、KGIの要素を分析し、計画策定時に予算上のKPIを設定したうえで、
実績のKPIをトラッキングし、乖離要因を分析することを言います。
KPI管理の目的は、適切な経営判断が出来る環境づくりにあります。
財務諸表は結果なので、財務諸表に出てくる前に会社の状況を適切に把握することが重要であり、
KPI管理は正に適切な状況の手法です。

KPI管理・予実管理の実施方法
上場している会社では、経理部門とは別に経営企画部門があり、ここでKPI管理を実施しています。
しかし、実は上場企業においても、多くの会社において専用の部署を置いても自動化やDXはうまく進んでおらず、
社員が色々なところからデータを集めてきて、分析している現状があります。
私としてはAIが今後台頭しても、バックオフィスの省力化が短期的にはうまくいかないと考えていますが、
どちらも理由は同じです。
先ほど例示した「契約継続率」、「新規顧客数」などはシステムを利用している場合でも、
Excelなどで管理をしている場合においても、
『事業部側で』
『正確に』
『全員が同じルールで』
入力する必要があります。
これを実施せずに集計して、経営陣に報告しても判断を誤ることに繋がってしまうため、
担当者が各事業部にヒアリングを実施して、実態を反映した状況になるように管理しています。
つまり、事業部側でのインプットにブレがなくなったときに初めて分析だけの業務となります。
この点については多くの担当者がExcelなどで自動計算しているため、システム化することでは、
実は時間の短縮には寄与しないのです。
これはAI化出来ない理由にもつながっており、集計の適切性についても現場が管理出来ていない限りは自動化出来ません。
↓事業においても同様。適切な入荷・出荷指示が出来ていないと現場が疲弊することと似ています。

陥りがちな失敗例
以下では、私が実際に体験した、KPI管理・予実管理が出来ていない会社の例になります。
- 計画時点でKPIデータの収集が出来ることを検証していない
>経営企画部側で素晴らしい分析を実施してロジック立てて計画を策定したものの、
いざ期が開始しても実績が収集できないことがあります。
この理由は様々ですが、事業部側で集計作業に一定工数が発生してしまう(or そのリソースがない)、
取締役会の報告 までにどうしても元データが揃わない、などが原因となります。 - KPIが集計・分析できても、事業部側の改善まで落とし込めない
>これは経営企画部側と事業部側で連携が取れていないパターンです。
計画策定前に同意を取っておけばいいものの取れていなかった場合や、
短期的に改善出来るKPIではなく事業部の課題感と異なっていたことで対応してもらえなかった場合
などが原因となります。 - KPIの設定が誤っていた
>事前の分析が不足しており、適切なKPIを設計出来ていなかったパターンです。
KPIが適時に収集できるように設計を周到に準備し、事業部に協力してもらっても、意味がありません。
事業部とすり合わせ、「絵に描いた餅」にならないように注意しましょう。
まとめ
今回はKPI管理についてお話ししました。
多くの会社で
「バックオフィスの業務改善がうまく進まない」
「経営資料が出てくるタイミングが遅い」
などでお悩みですが、実はバックオフィスが原因ではないかもしれません。
バックオフィスの業務の多くは一部門だけではなく、会社横断的に取り組む必要があります。
社内のノウハウ・リソースだけでは失敗してしまうリスクがあります。
不安があれば壁打ち相手としてでも当社にまずご連絡いただければ幸いです。


